2017年8月3日(木)№ 127『 〈病床訪問〉聞こえていますね いつも 』

病室をお訪ねしたとき、勝子さんのご主人の正さんが、可愛らしいお菓子の袋詰めと共にカードをくださいました。安佐子さんも、懐かしいお味のビスケットと冷たくて美味しい緑茶を準備してくださり、その後の歓談のときに頂きました。
病室をお訪ねしたとき、勝子さんのご主人の正さんが、可愛らしいお菓子の袋詰めと共にカードをくださいました。安佐子さんも、懐かしいお味のビスケットと冷たくて美味しい緑茶を準備してくださり、その後の歓談のときに頂きました。

 

入道雲がいちばんふさわしい季節を迎えました。

 

旭東教会のある西大寺からも、きょうの午後、北の方の空の端っこに、見事な入道雲たちが連なって見えました。うろこ雲も見え始めるのもそう遠くないかも知れません。

 

わたくし(牧師のもりでございます)なんとも言えず、幸せな気持ちになったものでございます。

 

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さてさて、7月30日(日)の夕方16時過ぎの嬉しい出来事をご報告したくて、今、「Blog・教会日記」を記し始めています。

 

この日、礼拝が終わり、午後の壮年会・女性の会も終了。いったん、休憩してから、市内にありますキリスト教精神に基づく病院の病床を訪問いたしました。

 

そちらの病院。

 

理事長先生から「賛美歌は、いつでも、遠慮なくおおきな声で歌って下さい、わははぁ」とのお墨付きも頂いておりまして、とても安心してお訪ねできる環境があります。

 

訪問先は、偶然お部屋が並んで入院治療中の、〈勝子さん〉と〈信治さん〉のお二人でした。

 

お部屋を訪ねたのは、それぞれのご家族である正さんと安佐子さん、そして、泰さんと寿子さん、そして牧師夫妻という組み合わせでした。

 

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うっかり、カメラをもっていくことを忘れてしまいましたので、病室での写真はありませんが、深く心に残る、ひとときを過ごすことになりました。

 

それぞれのお部屋で、いつものようにちいさな礼拝の時をもちました。

 

まず、〈勝子さん〉のお部屋では「主われを愛す」を賛美し、詩編139篇を朗読。このような一節がある詩編です。

 

主よ、あなたはわたしを究め
わたしを知っておられる。

わたしの舌がまだひと言も語らぬさきに
主よ、あなたはすべてを知っておられる。

 

 その後、メッセージを語りました。

 

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しかも、そのメッセージでは、教会の近況を、勝子さんに聞いて頂きたいと思い、ご一緒した方たちが勝子さんの枕元でお話しする、というスタイルをとったり、その延長線で、正さんが力を入れている野菜作りのことなどを、勝子さんに聴いて頂いたのです。

 

勝子さん

 

最近は、なかなか目をパッチリ開いてお話を聴かれるということが少ないとお聴きしておりました。

 

ところが、この日の勝子さん。

 

本当に不思議な位に、つぶらな瞳を開いてくださったのです。

 

賛美の時間もそうでした。また、皆さんの語り掛けの時間もそうでした。

 

「勝子、きょうはよかったなぁ、よかったなぁ」という正さんの別れ際の声掛けにも力が入りました。

 

我々、訪問させて頂いた一同も、幸せな気持ちになりました。お訪ねできてよかった、と心から嬉しくなりました。

 

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続いてお訪ねしたのは、お隣のお部屋の〈信治さん〉でした。

 

信治さんは大阪ご出身の方。

 

高校時代は、かつて高校野球で甲子園を目指すとしたら「波商」(現在の大阪体育大学浪商中学校・高等学校)だろう、という時代がありましたが、その「波商」野球部に部員が100名を超える位在籍された頃の球児です。

 

ですから、お部屋に入って直ぐに、夏の高校野球の話題を耳元でお話したあと、今度は「いつくしみふかき」を賛美し、詩編56篇の9節を読みました。

 

 あなたはわたしの嘆きを数えられたはずです。
 あなたの記録に
 それが載っているではありませんか。
 あなたの革袋にわたしの涙を蓄えてください。

 

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信治さんは、子どもたちへの伝道の重荷を喜んで負って下さる方です。

 

今、病床にあって、お声は聞こえませんが、祈り続けてくださっていることと思います。

 

ですので、7月23日(日)の「夏のファミリー礼拝」の様子を報告。久しぶりにお出でになった、Sちゃんの保護者のAさんが、教会で初めて涙を流されたこと、幾人かの方にhugされてホッとされたことなどもお伝えしたのです。

 

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その後のことです。

 

信治さんも、お身体を思うように動かすことができなくなって数年が経過。わたしも旭東教会に着任してからお声を聞くことができないままでした。

 

ところが、この日、わたしたち信治さんのお声を聴いたのです。

 

とは言え、それは16年ほど前のもの。キリスト教放送局FEBCさんから、つい最近ご家族の安佐子さんが頂いたCDの中の声です。

 

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在阪の頃、信治さんが当時在籍して居られた、大阪のとある教会をキリスト教放送局FEBCさんが取材に訪れ、その日の礼拝で、お祈りをされたのが信治さんだったことを奥さまの安佐子さんが思い出されました。

 

そして、旭東教会の1月29日の取材の折りに、「あの時の放送のダビングを頂けないでしょうか」とリクエスト。

 

なんと、旭東教会の取材に来て下さったスタッフの安保ふみ江さんが、7月23日(日)FEBCの旭東教会の礼拝がラジオ放送でオンエアとなる直前に探し出して下さり、録音を贈って下さったのでした。

 

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話は戻ります。

 

7月30日(日)の信治さんのお部屋でのちいさな礼拝時、その信治さんがお祈りされたお声も収録されている放送を静かにCDプレーヤーで掛け続けて待ちました。

 

そして、そろそろ礼拝のためのお祈りという時に、一同、心を合わせようとしたのです。

 

とその時です。

 

いつもはお休みになっていることが多く、お話をしても、どんな風に聞こえているのだろうか、やっぱり無理かなぁ、なんて思いそうになることもあるわたくしですが、信治さんのお耳、はっきりと聞こえていることがわかりました。

 

信治さん、ご自分の声がCDプレーヤーのスピーカーから流れ始めた瞬間、今までに見たことがない位に大きく目を開かれ、じっと耳を澄ましているではありませんか。

 

我ら一同、心からの感謝をこめて、信治さんの祈りに「アーメン」いたしました。

 

先程、安保ふみ江さんに電話で、病室での出来事をお伝えいたしました。安保さん、「スタッフ皆に伝えさせて頂きます」と喜んでくださいました。

 

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わたしは教会の日曜日が大好きです。

 

きょうは、どんな出会いがあり、どんな福音の出来事が起こるのだろうか、備えられているのだろう、と考えるとわくわくします。本当に楽しみなのです。

 

この日も、教会でもさまざまに嬉しいことがあったのですが、とりわけ、お二人の病室で小礼拝をまもったひとときは格別なお恵みに与れたなぁと思っています。

 

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今、旧約聖書のイザヤ書40章28節~31節を思います。

 

あなたは知らないのか、聞いたことはないのか。主は、とこしえにいます神
地の果てに及ぶすべてのものの造り主。倦むことなく、疲れることなく
その英知は究めがたい。
疲れた者に力を与え
勢いを失っている者に大きな力を与えられる。
若者も倦み、疲れ、勇士もつまずき倒れようが
主に望みをおく人は新たな力を得
鷲のように翼を張って上る。
走っても弱ることなく、歩いても疲れない。

 

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わたしたち、それぞれに、新たなる力を頂いたことを確信いたしました。

 

ぜひ、このホームページをご覧下さっているあなたも、このような福音の出来事、ご一緒してください。

 

教会員一同、心よりお待ち申し上げております。end