2016年8月26日(金) № 79 『 古谷先生ご夫妻が誉めてくださったこと 』

写真は8月21日(日)の礼拝後のひとこまです。

 

7月末に横浜からお出でになった、古谷正仁先生ご夫妻が旭東教会でのご奉仕を無事に終えられて、何気なく口にされたお褒めの言葉と結び付く瞬間の一枚でもあります。

古谷先生ご夫妻こう言われました。

 

広くて使い勝手のよいお台所もしみじみご覧になったあとのこと。

 

「よく考えられた作りですねぇ、本当に」

 

教会全体の構築、部屋の配置、台所、そしておトイレ、さらには牧師館も(礼拝前後にご案内。くつろいで頂きました)含めての言葉なのです。

 

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恐らく、ご自身が牧会されて、高校生の頃から育ってきた蒔田教会が一つの基準になっているのだろうと思います。蒔田教会素敵な教会ですよ!

 

あるいは、伝道者として、静岡、金沢、横浜のもう一つの教会などを経て、仕えて来られた教会の建物のあれこれが物差しになっているのは間違いありません。

 

そんな古谷先生ご夫妻からの、お世辞などでは決してないお褒めの言葉は最高の励ましでした。旭東教会の歴史を担い、仕えて来られた皆さんにも伝えなければなりません。

 

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旭東教会も20年ほ前に完成した付属館、つまり、おもて通りに面したところにある集会室が出来るまでは、「礼拝の空間」と少し大きめな「愛餐会を行う時の空間」は同じ場所だったはずです。

 

わたしも(牧師のもりでございます)各地の教会でいろんな工夫をしながら教会生活を送ってきましたのでだいぶ学んだことがあります。そういう点でも複数の教会を歩んで来たことは感謝なことと最近思います。

 

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今の旭東教会。礼拝後の礼拝堂は静かな語らいも出来ますが、しばらくすると人の姿はなくなります。

 

外が「サウナ状態」(現次郎さんのお言葉)のような猛暑でも、26度・弱風設定の新型エアコン2台。そして、屋根に設置されたシーリングファンを弱で回転させると本当にいい気持ちになる礼拝堂なのですが、人の気配がなくなればスイッチも切られます。

 

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いったい皆さんどこに行かれるのか。

 

もちろん、報告が終わると直ぐに帰路に就かれる方も居られます。少しのお交わりを玄関ホール辺りで済ませて「さようならぁ」という方も一定数必ず居られます。それもまたごく自然なこと。

 

その他、さまざまに担っているご奉仕が始まります。

 

礼拝後直ちに奥の方のお部屋で、次週礼拝案内を書き始める明美さん、説教テープのダビングを始める泰さん、音響器機の不具合を確認整理をされる正さん、講壇の上に長年置かれてきた白竹のお世話を始めるWさんご夫妻、という具合でしょうか。もちろん、他にも献金を秩序ただしく整理するご奉仕などもあります。小さな打合せが始まったりもしています。

 

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そして、3分の1位の方が進んでいくのが、最後の晩餐のステンドグラスが一番奥に鎮座している集会室です。

 

そこで始まるのがほっとタイム。丁寧な解説はまたあとでいたしますが、奥の方には、教会のある西大寺という町にお仕事で3年間滞在予定のベトナムからのお二人の姿も。

 

どっしりと腰掛けたい方は背もたれのある、それはそれは座り心地の良いブルーの椅子にお座りになります。お疲れの方、お年を召された方はこちらがお好みです。

 

そして、ちょっとまぁ腰掛けてという方は〈丸椅子〉でも大丈夫。どこへでも速やかに移動が可能です。

 

実はこの丸椅子。この空間の無言の大切な演出家であり、縁の下的な役割を果たしてくれています。

 

なぜなら、机の角っこ、隅っこに自身を少しもアピールすることなく人を導いてくれるからです。邪魔には決してなりません。積み重ねれば6台まではメーカーも安全保証という優れもの。

 

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今回上でご紹介した一枚。カメラを構えているところに、ふと目に入ってきたのは、左の靖さんが、〈道〉を求めて教会に集い始めている右側のSさん(お写真は以前からですがすべて了解済みです)との親しい会話のひとこま。

 

どんなことからこのような展開になっているのか、詳細はわたしも存じません。

ハッキリしているのは、信仰の、そして人生の大先輩である《靖さん》が三浦綾子さんの文庫本を手渡していることです。

 

80代半ばになって、少し弱さを覚えられることもある靖さん。信仰の〈道〉を真心を込めてお伝えする為に、プロテスタントの作家として多くの文学を遺された三浦さんのご本を手渡しているところ、というわけです。確か、風呂敷か何かにやさしく包まれていたのではと思います。

 

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この時のお二人の座り方に注目してみましょう。

 

何よりも信仰という名の杖を支えにしておられる靖さんですが、ほっとタイムの時間、どっかりとお座りになる背もたれ付きの椅子はどうしても必要です。

 

ですから、その椅子に腰掛けられています。

 

一方のSさん。

 

大きな椅子だと机の角っこで程好い距離感を持ちにくいもの。でも、小さな丸椅子だと、いとも簡単にお二人が居心地の良い距離感がつくれるのです。

 

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一列後ろには、仲良しの60代コンビの男性お二人の背中も写っています。

 

この距離感。どっしりと構えた椅子では不可能!なんと仲睦まじいお二人でしょう。いつも、その様子を見ては不思議に思うほどです。

 

何かを一緒に見るには丸椅子がつくり出してくれる近さがぴったりなのです。写真を見て改めて思います。

 

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神さまはいろいろな形での福音の種蒔きを導いてくださいます。

 

靖さんが手渡された三浦綾子さんの文庫本。何だったなぁ?『道ありき』などは既に前回までに終了し、大型の小説かも知れません。いつか聴いてみたいと思います。

 

8月の暑い暑い夏の午後ですが、旭東教会は穏やかに時が流れています。

 

どうぞ、初めての方も、安心してお出かけ下さい!一同、心よりお待ちいたしております。end